背後から見つめる瞳
ヴィタリが育ったチェルリナ村は、ソロカという少し大きな町から
30キロほど離れた,自然に囲まれた村。とてものどかなところです。
今でも、毎朝小屋から出してもらった牛たちは、自分で門から出て小道を歩いて牧草のある山へ。
あの家からも,この家からも,向こうの家からも、、、
次々と牛たちが列に加わり、もーもーとなきながら、のんびり山へ向かっていきます。もちろん鎖などはしていません。
村から1人か2人が、当番で朝から晩まで山で牛の番をします。
夢のある暮らし♪
ヴィタリは、小さな頃から自由な子で、お母さんの手伝いをそこそこに逃げ出し
牛番について山にいったり、近くの川にでかけていたそうです。
そこで何をするか、、、
観察です!
魚釣りをするおじさんや、牛番をするおじさんを少し離れたところから何時間も座り込んで眺める。 視線を感じたおじさんが振り向くと、離れたところから男の子がこっちをガン見しています。
しばらくして、、、よいしょ、と腰を上げて、また振り向くと、じーっ。 気のせいかさっきより近くにきているような?!
お昼になっても、男の子は 三角座りにほおづえをついてじーっとこちらをみています。
「ぼうや、ママは?」
「マミーカは畑で仕事。」
「、、、、じゃ、一緒にご飯食べようか」
こうやって、色んな人と友達になりました。
そのうち、村の子たちがきて
「パヴェル,一緒にあそぼ!」(Pavelというのは、村でのヴィタリの呼び名です。
面白いエピソードあり!青い文字をタップしてください。)
家に帰るのは日が沈んでから。
家に続く チェリーの小道。道の先にはいつものとうり、門のそばで心配して待つお母さんの姿。
おしりをたたかれて泣くヴィタリ。
小さな頃は、家からいなくなったと思えば工場で作業しているおじさんや、木彫りをしている人のところへ行って座り込んで、じっーとながめて過ごしていたそうです。
昔からすごい集中力と観察力があった、ということでしょうか?笑